古本市の秋
たまたま通りかかった駅地下の広場で古本市に出くわした。
(ピピピっ‼︎ 頭の中で警報が鳴り響いた。
古本市に足を踏み入れたが最後、おもしろそうな本に出会ってしまったらどうする⁈お前はまだ積読本があるだろう‼︎ それに引っ越しを控えているだろう‼︎)
しかし、スマホの目覚ましアラームを止めるが如く警報は止められて、花の蜜に誘われる蝶の様にふらふらと引き寄せられ、足は古本市に進んだ。
(蝶は意思もなく自己を制御できずにフラフラと花に引き寄せられるのだろうか?)
古本市は、当たり前だけれど棚ごとにその古書店の色があるから、こういう場所では一歩進むごとに、棚を一つ移るごとに、全く異なるジャンルの本がすぐそこに並んでいるから、覗いてみるだけでも楽しい。
それにポストカードや古地図、浮世絵の複製画、ビンテージ広告など紙ものも、なかなか豊富に揃っている。なんか良さそうなのないかな、と漁ってみるのも楽しい。
さて、そして…。
やはり出会ってしまった読んでみたい本たち。
・カラスの教科書
・からくりからくさ
・錬金術
・書物の出現(上下)
結論から言おう。
全てがお持ち帰りと相なったのである。
上の二つは文庫本だった。少々悩んだものの抗うことなくお会計へ。(一冊300円くらい。ビニールカバーがかけられており状態良し)
しかし、帰り道、気になった。「開催期間中にまた来てあったら(買おう)」とか「古本市が終わっても次どこかで再会したその時に」とか「でも、こんなに気になるけどもう二度と出会えなかったら?」とか「え、これって恋愛と一緒じゃん?」とか…。Googleで「気になる本 どうする」「気になる本 買うか?」と検索をかける始末。
そこで見つけた記事の一文。
「気になった本は買うべし。ただし破産しない程度に」
そして友だちに話した返事。
「めちゃめちゃおもしろそう…」
「読んでみてぇ〜」
(だよね!おもしろそうだよね!読んでみたいよねーーー!!)
そして買うことに決めたのである。
この秋冬の読書タイムはこの世界観に浸るだろう。珈琲とお菓子を用意して。